★水垢の種類
さて今回は水垢についてです。よく聞くと思いますが水垢っていうのは汚れの総称で色々種類があるのはご存じでしょうか?
掃除するにあたって各水垢にあった洗浄剤を使わなくてはなかなか落とすことができません。浴室の掃除を例に挙げると1種類の洗浄剤で全てを落とすことなんてほぼ不可能なのです。(あくまで洗浄剤の効力に関してなので、擦るなどの物理的除去だと落ちる場合もありますが、素材が傷だらけになるリスクがあります)
・石鹸カス
酸性石鹸とも呼ばれます。皮脂汚れと石鹸などの油脂成分が反応してできます。ただの石鹸やボディーソープが固まっただけの場合もこれです。べたつきがある場合が多く、放置すると黒っぽくなることもあります。水垢というと固いイメージがありますがこれも水垢の一種です。
・金属石鹸(マグネシウム系)
マグネシウム系です。水道水に含まれるミネラル(主にマグネシウム成分)がシャンプーや石鹸、ボディーソープなどと反応してできた水垢です。
床や浴槽カバー、壁などによく見られ白くて粉っぽいですね。爪や固いヘラなどで擦るとボロボロと粉が出る汚れです。
・金属石鹼(カルシウム系)
カルシウム系です。水道水に含まれるミネラル(主にカルシウム成分)が二酸化炭素と反応してできた水垢です。
特に扉下部などにガチガチに固まって見受けられることが多いですね。これは放置するとどんどん固くなり分厚くなり、落とすのが大変になります。固着しすぎると劣化も伴い面材も一緒に剥がれてしまうこともあります。写真はすでに剥がれている箇所が見受けられるので危ないですね(汗)
・シリカ系
二酸化ケイ素とよばれている化合物です。水道水に含まれるシリカやミネラル分がガラスなどのシリカ(ケイ素)と結合してできた水垢です。鏡や水栓周りによく見られ、鱗汚れとも呼ばれ似た成分同士が結合するので非常に硬く厄介な水垢です。マグネシウム系やカルシウム系に効く洗浄剤を使ってもこいつだけは全く反応しない場合が多いです。唯一これに効く洗浄剤はありますが市販はされておらず、プロでも扱いに注意が必要です。
数種類の水垢を紹介してきましたが、浴室にはこれらの色んな成分をもった水垢が複数合わさって存在し(単体で付いてることは稀ですかね?)、ミルフィーユみたいに重なっている場合もあります。なので見た目では判断できない時もあります。これにカビなど他の汚れも合わさることが多いですね。次回はこれらの落とし方について書きたいと思います。